ゑびす先生の日記

ゑびす治療院の院長が書くブログです

石の上にも三年…

こんな話があります。
Fさん(主婦)は、頸髄の病気を患い、両足が動きません。一人で歩くことができないので、車椅子生活です。

そんなFさんの部屋の壁に、こんな文章が貼られているとか。

「石の上にも三年」

入院中に親友から送られたもので、Fさんはとても気に入っているのだとか。

石の上にも三年。
何事にも忍耐が要るってことを例えたものですね。
車椅子にてご主人の帰りを待つFさんにぴったりの言葉に思えます。

でも、この文章には実は続きがあります。
その続きは親友が考えたものらしいですが、
Fさんは、その続きの方が好きなんだそうです。

「石の上にも三年。三年も我慢したのは石のほう」
Fさんはこう言います。
「辛い思いをしているのは自分だけじゃない。私は周りの人にいっぱい支えられている」って。

自分を支えてくれているご主人、お手伝いしてくれている介護の方々、友人や自分を乗せてくれている車椅子 等々。
多くのものに感謝しているそうです。

昔のFさんは、動かなくなった足を憎んで、よく叩いたそうです。
しかし、「私は一人じゃない」って支えてもらっている存在に気付いたとき、その足を叩くことを止め、気付かせてくれた足に感謝するようになったそうです。

よく、比較的高齢の患者さんが、
早よ迎えが来たらいいのに…
なぁんてこと 言われます。
でもねぇ やっぱり 色々な人、物、それら含めた環境 全てが、一人を支えています。
その環境は、その人が大切だから支えているんですね。
じゃあ、早く〜なんて言わず、もっともっと踏ん張って石の上に座り続けましょう!

「石の上にも三年。でも、一人で座り続ける必要はないよ。」